新潮45の5月号に内田樹さん(神戸女学院大学教授)の「言葉なき政治の貧困 日本の政界に漂う奇怪な症候群。その耐えられない軽さをもたらしているものとは?」と言うタイトルのエッセイが掲載されていた。
この人のエッセイやブログは以前にも参照したことがあって、とても面白いし人気のようだが、それはそれで論争を呼ぶようです。本人は自分が書いたことに対するコメントや批判についてはわれ関せ図を決め込んでいるようだが、誤解や中傷を招きかねないのではと他人ごとながら心配したりしている。
と言うものの、私はこの人のエッセイ、ブログの類は好きだ。切り口や視点がユニークであるにも拘らず、分かりやすくシャープだ。必ずしも一貫した主張をしているように見えないが、この人の批判精神は深い洞察のたまものであると思う。
今回の内田氏の論点はいくつかある。
1.米国のオバマ大統領は100年に一度の金融不況の中で、米国のそもそもの成り立ち、その設計図に立ち返ることを前面に押し出して選挙戦及び損後の政策に反映させてその求心力を保ってきている。
アメリカ大使館による独立宣言の日本語訳
http://aboutusa.japan.usembassy.gov/j/jusaj-majordocs-independence.html
アメリカの設計図と決意が独立宣言なら、日本人のプリンシプルとして新渡戸稲造が再生しようとして著作した武士道が日本人としての在り様か。
サムライたる者、名誉に重きを置き、それを以て己の価値とすべし。
自らが下した決断と、それらがいかに成し遂げられたかが、己の真の姿を占める。
己自身から決して逃げ隠れすることは出来ない。
(新渡戸稲造「武士道」より)
ということか。
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